目次 [表示]
イングリッシュブレックファーストの歴史
イングリッシュブレックファーストという銘柄の歴史は古く、最初につくられたのは170年以上も前とされます。
イギリスで紅茶を嗜好品として飲む習慣ができたのは17世紀後半で、上流社会では午後に甘いミルクティーを飲む文化が根付きました。18世紀にはミルクティーを1日に何度も飲む習慣が広まり、産業革命をへて庶民にも甘いミルクティーで1日を始める習慣が根付きます。
語源は「イギリスの伝統的な朝食」
イングリッシュブレックファーストの語源は、銘柄が生まれた当時に食べられていた「イギリスの伝統的な朝食」です。
近代のイギリスでは、毎朝にたっぷりの食事をミルクティーとともにとる習慣があり、イングリッシュブレックファーストは食事にあうミルクティーとして調合されました。朝食のメニューも「イングリッシュブレックファースト」の名で、英国各地の飲食店に残っています。
起源は19世紀のアメリカで作られた銘柄
イングリッシュブレックファーストの起源は、19世紀のアメリカで作られたブレンドティーの銘柄とされます。当時のアメリカはイギリスの植民地で、本国の習慣にならって朝食にあうブレンドを当時の主流だった中国の茶葉で作ったところ大好評で、名が広まりました。
起源をスコットランドとする説もあり、ヴィクトリア女王がイングランドに持ち帰って広まったともいわれます。
現代のイギリスでも朝食のパンと一緒に
現代のイギリスでは毎朝フルブレックファストを食べる家庭は減りましたが、紅茶を飲む習慣は残っており、平日の朝食はパンに紅茶をあわせます。現代のイギリスではコーヒーも手に入りやすくなり人気が高まってきていますが、紅茶のほうが一般的であり、とくに朝のホットドリンクといえば紅茶です。
朝に限らず好まれる国民的な銘柄に
イングリッシュブレックファーストは朝食用に作られましたが、現代では朝に限らず好まれる定番の銘柄になりました。イングリッシュブレックファーストはカフェインが強めなものが多いので夜にはあまり飲まれませんが、ランチやシャキッとしたいときにも好まれます。
おいしいイングリッシュブレックファーストの入れ方
- くみたての水道水でお湯を沸かす(5円玉大の泡が出るまで)
- ポットやカップを温めておく
- お湯をポットやカップに勢いよく注ぐ
- 茶葉・ティーバッグを入れる(ティーバッグはカップの縁に沿わせて静かに入れる)
- すぐにフタをして3~4分蒸らす
- カップに少量ずつまわし注ぐ。ティーバッグは数回振って取り出す(最後の一滴まで注ぎきる)
- 常温に置いておいた牛乳を注ぐ
おいしいイングリッシュブレックファーストの入れ方には、カップ・やかん・くみたての水道水・タイマーが必要です。リーフティーを入れるときはティースプーンと、フタ付きのポットも必要で、ティーバッグで入れるときはソーサーでフタをします。
水は酸素を多くふくんでいると成分が出やすいので、くみたての水道水を使うか、ペットボトルの水であればよく振って使ってください。
濃く入れる
おいしいイングリッシュブレックファーストの入れ方にはコツがあり、1つ目はストレートで飲むときよりも少しだけ濃く入れることです。ミルクティーにして飲む場合は、リーフティーの場合は茶葉を少しだけ多めにすくい、蒸らす時間を包装に書いてある時間よりも1分長くしましょう。
温度を下げない
おいしいイングリッシュブレックファーストを入れる2つ目のコツは、できるかぎり紅茶の温度を下げないことです。紅茶を楽しむ3要素である水色・香り・味は、お湯のわいた直後くらいである95度前後でよく出ます。
ポットやカップは使う前にお湯を注いで1~2分置いてから使うのが一般的ですが、最後に入れる牛乳は冷たいままで問題はありません。
よく蒸らす
おいしいイングリッシュブレックファーストを入れる3つ目のコツは、茶葉を入れてからしっかりと蒸らすことです。水色・香り・味を十分に出すには、お湯の温度に加えて蒸らす時間の長さも欠かせません。温度を下げないようフタをして、ミルクティーにするときは包装に書いてある時間より1分長くするのがおすすめです。
出典:Unsplash