目次 [表示]
- イスタンブールはどこにある?
- トルコは親日国
- イスタンブールはどんなところ?観光地は?
- イスタンブールには世界遺産がある
- 日本とトルコの歴史的な関係
- イスタンブールの観光地の治安は?
- 日本人は狙われやすい?
- 空港の治安は?
- テロは大丈夫か?
- 難民問題は?
- 治安に注意するのは国境付近
- イスタンブールの治安で注意すべきエリア
- 治安に注意すべきエリア①バザール付近
- 治安に注意すべきエリア②夜のモスク付近
- 治安に注意すべきエリア③貧民街付近
- イスタンブールで多くみられる犯罪
- 気をつけること①観光客を狙うスリや置き引き
- 気をつけること②買い物詐欺
- 気をつけること③睡眠薬強盗
- 気をつけること④ホテルの予約
- 気をつけること⑤タクシー
- イスタンブールの治安を知って危険を回避
イスタンブールはどこにある?
イスタンブールはトルコ西部にある大都市で、アジアとヨーロッパ両大陸をまたがっています。イスタンブールの中心は、ボスポラス海峡が通っていて美しい海を臨めると人気です。歴史も古く、海以外にも様々な観光地があり、かわいい雑貨も多いことから特に女性に人気の高い観光地となっています。
トルコは親日国
トルコは元々イスラム教の教えとして「旅人に親切にする」というものがあるため、旅行者にやさしい国と言われていました。歴史的な関係もあり、現在のトルコは親日国としても知られています。「トルコを旅行していて日本人とわかると、とても親切にしてもらった」などの声がSNSにあがっているほどです。トルコが親日国なのは、「日本との歴史的な深い繋がりからきている」といわれています。
イスタンブールはどんなところ?観光地は?
古い歴史を持つイスタンブールは、観光地やショッピングエリア・海のアクティビティなど、多くの観光スポットに恵まれています。また、イスタンブールには美しい自然もあり見どころ満載です。
イスタンブールには世界遺産がある
イスタンブールには「イスタンブールの歴史地区」として、旧市街にある歴史的建造物群がユネスコの世界遺産に登録されています。歴史地区は「遺跡公園地区」「スレイマニエ・モスクと付属保護地区」「ゼイレク・モスクと付属保護地区」「イスタンブール大城壁地区」という4つの保護地区が世界遺産に指定。中でもオスマン帝国時代のスルタン(皇帝)の居城だったトプカプ宮殿や、ビザンツ建築の最高傑作と呼ばれるアヤソフィア博物館などが人気。イスタンブール歴史地区は、ヨーロッパとイスラム文化両方を感じられます。
日本とトルコの歴史的な関係
1889年、トルコが日本の明治政府に向け派遣した、親善大使を乗せた船・エルトゥールル号。和歌山県沖で台風に遭遇して沈没、500名以上の死者が出てしまいます。このとき、近隣住人により救助活動が行われ、助かった69名は明治政府によってトルコに送り届けられました。トルコの親日感情は、これが発端といわれています。1985年にイラン・イラク戦争が勃発した際、テヘランから逃げ出せなくなった日本人の救出に当たったのがトルコ航空。当時のトルコ大使は「エルトゥールル号の借りを返しただけ」とコメント。200人以上の日本人を救出してくれるなど、日本とトルコには深いつながりがあります。
イスタンブールの観光地の治安は?
ここ数年、中東ではテロや紛争などがひっきりなしに起きていて、治安が心配されています。イスタンブールはヨーロッパ寄りとはいえ、中東に非常に近いため治安が気になってしまうのではないでしょうか?イスタンブールの治安や気をつけることを知っていれば、さまざまな危険回避につながります。
日本人は狙われやすい?
治安が良い日本での生活に慣れてしまっている日本人観光客は、警戒心が薄く、旅行先でどうしても狙われやすくなっています。警戒心の薄さから買い物などで、ぼったくりに合うなどトラブルはつきません。アジア圏とはいえ、イスタンブールはアラブ系とヨーロッパ系の民族ばかり。日本人は目立ってしまうので、犯罪のターゲットになりやすくなっています。イスタンブールの中で治安が良いエリアを訪れたとしても、いつどこで危険が迫っているのかわかりません。細心の注意が必要です。
空港の治安は?
イラクからシリアにかけて拠点を持つイスラム過激派組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)によるテロが2015年10月以降、トルコで頻発しました。この影響により、イスタンブール空港では警備を厳重化しています。空港の入口では、全員が荷物検査を受け、飛行機に乗る前も荷物検査とX線検査を受けなければいけません。空港内の治安は悪くありませんが、検査の厳重化は解かれていない状態です。
テロは大丈夫か?
2015年10月以降、イスタンブールや首都のアンカラなどでイスラム過激派組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)によるとみられる爆破テロが発生、多くの死者や負傷者が出ました。その後、2017年にはISILによるイスタンブールのナイトクラブで銃乱射テロが起き、多くの外国人や観光客などが被害にあっています。そのほか2015年には、トルコ政府と敵対する反政府武装組織PKK(クルド労働者党)によるテロが、イスタンブールやアンカラで起きました。2017年までは頻発した大規模テロですが、現在イスタンブールで大規模なテロは発生していません。
日本人に対する脅威
イスタンブールを含めトルコで起きたテロの対象は、日本人ではありません。また、日本人を対象とした誘拐事件も起きていませんが、100%安全とは言い切れない状況です。日本人は危険への意識が薄いため、テロや誘拐に巻き込まれないよう注意する必要があります。
難民問題は?
トルコの隣国、シリアの情勢悪化により多くのシリア人が、難民となって国外へ逃げ出しています。トルコを経由しヨーロッパへ渡る難民は多く知られていますが、トルコ国内には300万人を越える難民が流入しているのが現状です。彼らの多くは難民キャンプにいますが、トルコ政府は、流入したシリア人にISIL関係者がいないかチェック、取り締まりを行っています。
治安に注意するのは国境付近
トルコ国内で危険エリアは、今だテロが起きているイラクやシリアとの国境沿いです。外務省では、退避勧告であるレベル4として渡航中止を呼びかけています。またこのエリアはテロだけでなく、武装勢力などによる誘拐の危険性も高い地域。決して近寄らないようにしましょう。外務省によると(2019年11月現在)、イスタンブールでの危険情報は出ていません。
イスタンブールの治安で注意すべきエリア
イスタンブールはトルコのほかのエリアと比べ、治安が良いとはいえ当然気をつけたほうが良いエリアは存在します。イスタンブールを日本と同じ感覚で歩いていると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も。旅行中の安全を守るためにも、ここで説明していくエリアでの行動には気をつけてください。
治安に注意すべきエリア①バザール付近
イスタンブールにあるバザールでのショッピングは、観光客に高い人気があります。中でも観光客が多いのが、有名なグランドバザールとエジプシャンバザール。この2つのバザールの周辺の治安は悪くありませんが、常に人でにぎわっているため持ち物に気をつける必要があります。近年は高く売れるiPhoneを狙った犯罪も多発、問題となっているのでバザール内でスマホは出さないようにしましょう。
治安に注意すべきエリア②夜のモスク付近
ブルーモスクをはじめ、イスタンブールでは夜になると人気観光スポットがライトアップされます。そのため、美しいモスクを見ようと夜に外出する観光客が増えているそうです。どれだけ治安が良くても、昼と比べ夜は犯罪率が高くなってしまうもの。安全の面を考えると、夜の外出はやめておくことをおすすめします。
ラマダン(断食月)の夜も注意
1ヶ月の間日中一切食事を取らないラマダン(断食月)があるイスラム教。ラマダンはイスラム暦により決まるので、毎年行われる月日がかわります。実はこのラマダンの期間中はテロをはじめとした犯罪が増えるといわれていて、治安が不安定化するため普段以上の安全対策が求められる時期。夜になると食事に出る人で街はいっぱいになり、マーケットでは混雑も生まれ、トラブルに巻き込まれやすくなるので気をつけてください。できればラマダン中の夜は危険回避のため、出かけないほうがいいでしょう。
治安に注意すべきエリア③貧民街付近
イスタンブール郊外の街・スルタンベイルは出稼ぎに来た労働者階級や貧民層が多く暮らす街です。貧民層が多いエリアは、どうしても犯罪率が高くなりがち。スルタンベイリには大きな治安の悪いスラム街もあり、犯罪に巻き込まれやすいため避けたほうがよいエリアです。
難民の増加が治安に影響
シリア難民をはじめ300万人以上の難民がいるトルコ。多くは難民キャンプで生活をしていますが、イスタンブールに流入している難民も増えてきています。テロリストなどはトルコ政府が随時チェックし拘束しているものの、イスタンブールの治安に悪影響を与えている面は否定できません。夜は出歩かないようにするなど、気をつけることが必要です。
イスタンブールで多くみられる犯罪
イスタンブールで気をつけるべきエリアに続いて説明するのは、多く見られる犯罪についてです。所持品のガードが甘い日本人は、特にスリなどに狙われがちですし、そのほか思いもよらない犯罪がトルコでは起きています。
気をつけること①観光客を狙うスリや置き引き
どの観光地においても注意しなければいけないのが、スリや置き引きで、イスタンブールもこれは同じです。特に人気のグランドバザールなど、常に人で込み合っている場所はスリや置き引きの犯罪が多い場所。テロ事件以降、警備の強化がされていますが、注意は必要です。
レストランやカフェは特に注意
トルコは料理がおいしいことでも有名で、ヨーロッパやトルコ料理を楽しめるレストランが多くあります。特に風景を楽しめるオープンカフェなど人気ですが、ここでは所持品をしっかり身につけておくことが大切です。日本の感覚で荷物を置きっぱなしにして席を離れた隙に、荷物がなくなってしまっていることも。一瞬の隙を狙って置き引き犯罪にあってしまいます。「日本人はお金を持っている」と思われているので、ひったくりにも気をつけましょう。
気をつけること②買い物詐欺
バザールなどで頻発しているのが買い物詐欺です。もちろん、まっとうな金額で販売している店がほとんどですが、中には、法外なぼったくり料金をふっかけてくる店もあります。買い物詐欺は雑貨のような小さな商品から、高額なじゅうたんにいたるまで横行、法外な金額を提示するだけでなく、偽物を販売するケースも。買い物をする際は、事前に適正な金額を調べておくことが必要です。
気をつけること③睡眠薬強盗
スリや置き引きなどと比べると、犯罪件数的には少ないのですが睡眠薬強盗も発生しているようです。トルコでは買い物での値段交渉をする際、チャイ(お茶)を出す習慣があります。睡眠薬強盗は、睡眠薬を混ぜたチャイを観光客に飲ませて眠らせ、金品を盗むという犯罪です。特にバザール内などで発生しているので、出された飲み物には気をつけましょう。
気をつけること④ホテルの予約
イスタンブールは、「アジア側のほうが治安はあまりよくないエリア」とされています。アジア側でホテルを予約したのに、予約が取れていないというケースがありますので、早目にホテルに行って予約確認が必要です。英語が苦手で予約確認に自信がないという場合をはじめ、安全面を考えてもヨーロッパ側でホテルを予約することをおすすめします。
ホテルの部屋ではセーフティボックスをチェック
一流ホテルなどでは、あまり心配しなくても大丈夫ですが、それ以外のホテルでは部屋にセーフティボックスがあることを確認してください。また、ホテルの部屋では「貴重品は出しっぱなしにしない」、「必ず部屋に鍵をかける」などの基本的な安全対策は行いましょう。ホテルだから必ず安全とは限りません。
気をつけること⑤タクシー
タクシートラブルは、どの国でも多く起きているトラブルのひとつ。もっとも多いトラブルが「メーターを動かさず、法外な金額を請求するパターン」です。イスタンブールでは悪質なタクシードライバーの取り締まりを積極的に行っています。被害にあった場合、タクシーナンバーを警察に訴えるためにも、タクシーナンバーを控えておくことが大切です。
イスタンブールの治安を知って危険を回避
東洋と西洋の文化が交わる魅力的な都市・イスタンブール。近年ではテロの心配もほとんどなく、比較的安全に旅行を楽しめることがわかりました。しかし、どんなに治安がよく安全といわれる場所でも思わぬ危険は潜んでいます。ホテルの予約は早めにチェックする、夜は出歩かないなど基本的な安全対策を忘れず、トルコ旅行を楽しんでください。