新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設で営業時間の変更・休業などが行われている場合があります。最新情報は公式サイト・SNSなどをご確認ください。
便所バチはどんな生き物?
便所バチは、くみ取り式のぼっとん便所が一般的だった頃は、便所や堆肥穴でよく見かける虫でした。水洗トイレが普及してからは、便所バチは、浄化槽やコンポストなどの昔とは違うさまざまな場所で発生しています。
便所バチの正体
便所バチとは、蜂ではなくアブの一種で、在来種のコウカアブと、外来種(帰化昆虫)のアメリカミズアブを指します。体長1.5〜2センチほどで、黒く細長い体をしており、体に白っぽい斑があリます。便所バチの卵は非常に小さく、幼虫は2〜3センチほどのうじ虫のような虫で褐色〜黒色をしています。
原産は北米、中米で、人間の運輸活動により世界中に広く分布しました。
便所バチの名前の由来
便所バチの名は、ぼっとん便所が一般的だった頃、便所や便所の付近に発生し、飛ぶ姿が蜂に似ていたことに由来し、名付けられました。コウカアブのコウカとは漢字で後架と書き、お寺の裏にある便所を指します。アメリカミズアブの名は、第二次世界大戦後、アメリカ軍の荷物に紛れて移入され、増えたことに由来します。
茨城弁では便所バチをおんこ蜂とも言い、うんこに由来する名前です。
便所バチは刺す?噛む?
便所バチは蜂ではなくアブの仲間で、針がないため、刺すことはありません。アブの中には口吻で嚙むアブや毒のある種類のアブがいますが、コウカアブやアメリカミズアブの成虫は口が退化し、器官自体を失ってしまうために嚙むこともありません。
便所バチは嚙むことも刺すこともない虫ですが、汚い場所に発生し、幼虫がうじ虫に似ており、人間に不快感を与えてしまう、不快害虫です。