奈良弁と関西弁の違い
奈良弁は関西弁の1つですが、大阪や京都など他地域の関西弁とは異なる部分がいくつかあります。奈良県は関西地方にありながら、古い歴史の中で独自の言語文化をはぐくんできたためです。ゆっくりな話し方ややわらかい発音方法、落ちる語尾などに奈良弁と関西弁の違いはあらわれています。
違い①話すスピードがゆっくり
話すスピードがゆっくりなのは、奈良弁と関西弁の違いの1つです。大阪弁など早口のイメージが強い関西弁ですが、奈良弁はゆっくりめに話します。
他の地域の関西弁とくらべると、ゆったりと話している印象を受けるのが奈良弁です。奈良弁がかわいいと言われる理由の1つでもあります。スピード感がある一般的な関西弁とは大きく異なる点といえるでしょう。
違い②やわらかい発音
やわらかい発音も奈良弁と関西弁の違いです。他地域の関西弁と同じ言葉を話していても、奈良弁の場合ふんわりとやわらかく聞こえます。奈良弁のやわらかい発音はゆっくりな話し方とも相まって、やさしい印象を受けるでしょう。
関西弁の人と話したときに、攻撃的な印象よりもやわらかい印象をうけたなら、相手は奈良県出身の可能性があります。
違い③語尾を落とす
語尾を落とすのも奈良弁と関西弁の違いです。大阪弁などの関西弁は語尾を上げるように話しますが、奈良弁は語尾を下げるように話します。
たとえば「ありがとう」の場合、関西弁の多くは「とう」にアクセントをつけて上がり調子に話すのが一般的です。一部地域の奈良弁の場合、「とう」を強く読まずに語尾を落とすことがあります。落ちる語尾によって穏やかな話し方に感じられるようです。