オクトパスカードとは
香港旅行で欠かせないのが「オクトパスカード」です。オクトパスカードは、バスや電車などをはじめ買い物にいたるまで使えるチャージ式カード。日本における「Suica(スイカ)」や「Pasmo(パスモ)」のようなものだと思ってください。世界的にキャッシュレス化が進んでいる中、香港を代表するICカードです。発行も簡単で、払い戻しもできるので香港旅行に行った際は、1枚持っておいたほうがいいでしょう。カードには漢字で「八達通」と書かれています。
オクトパスカードの種類
バスや電車、買い物や自動販売機にいたるまで使えるオクトパスカードは、90パーセント以上の香港人が持っています。特に観光客の場合、空港からエアポートエクスプレスを使って市街地に行くのが、もっとも簡単な移動手段。オクトパスカードを持っていると、エアポートエクスプレスをお得に使えます。オクトパスカードには通常タイプとお得なタイプがありますので、その違いや買い方について解説します。
オクトパスカードの種類①通常のオクトパスカード
通常のオクトパスカードは、最低購入金額が100香港ドル、これにデポジット50香港ドルが加わった150香港ドル(2019年11月のレートで約2070円)で購入可能です。つまり実際に使える金額は、デポジットを除いた100香港ドルなので間違えないようにしましょう。オクトパスカードには3歳から11歳までの子どもが使えるものと、65歳以上の高齢者が使えるものもあります。これらはデポジット50香港ドル、20香港ドルがチャージ金額ということです。
オクトパスカードでチャージを忘れた場合
オクトパスカードは1回限りですがチャージ金額が足りなかった場合、デポジットから35香港ドルまで使うことができます。この35香港ドルは次回チャージ時に清算されるシステムなので、「チャージしたのに使える金額が少ない」と勘違いしないでください。
オクトパスカードの種類②エアポートエクスプレス・トラベルパス
観光客にとってお得なのが、空港から出る電車・エアポートエクスプレスに地下鉄の乗り放題が含まれたオクトパスカードです。エアポートエクスプレス往復と地下鉄乗り放題の金額は300香港ドル、日本円で約4140円(2019年11月現在)。エアポートエクスプレス片道と地下鉄乗り放題なら220香港ドルで、日本円では約3030円(2019年11月現在)です。エアポートエクスプレスの往復金額は120~205香港ドルなので、地下鉄乗り放題がついたこの価格はお得感満載。ツアーガイドの送迎が無い場合などは、トラベスパス購入をおすすめします。また、地下鉄は3日間乗り放題です。
トラベルパスは買い方に条件あり
トラベスパスには、買い方でいくつかの条件があります。まず旅行者であること。そして香港の滞在日数が14日以内であるということです。有効期限は購入から180日以内となっています。地下鉄の乗り放題は、最初の改札を通過後、72時間以内です。
オクトパスカードの買い方
オクトパスカードは、香港国際空港に着いたら即買うことがおすすめです。空港の場合は到着ロビーにオクトパスカードの販売カウンターがあるので購入してください。販売カウンターで購入すれば、エアポートエクスプレスなど電車などに、すぐ使えるというメリットがあります。それ以外の買い方としては地下鉄のカスタマーセンターを利用することです。地下鉄でもトラベスパス・通常のオクトパスカードの両方を販売しています。空港・地下鉄ともに観光客慣れしているので、何も心配することはありません。
オクトパスカードの使い方
オクトパスカードは電車や地下鉄で使えるということはわかりました。しかし、それ以外にも使い方があるのがオクトパスカードです。香港でお得に旅行を楽しむのに欠かせない、オクトパスカードの使い方を説明していきます。
まずチャージをする
オクトパスカードは、最低購入金額が100香港ドル(2019年11月現在、日本円で約1380円)です。これでは、買い物などで使うとあっという間に無くなってしまう金額。そのため、ある程度チャージしておくことがおすすめです。地下鉄の各駅には発券機の近くにチャージ機がありますし、販売カウンターでもチャージができます。販売カウンターの場合、スタッフには「リロード」と言ってください。日本で言う「チャージ」では伝わらないと覚えておきましょう。
チャージはコンビにでも可能
香港ではセブンイレブンとサークルKが二大コンビニです。この二つのコンビニでもチャージができます。広東語や英語ができなくても大丈夫。店員にチャージしたい現金を渡して、オクトパスカードを見せましょう。これで理解してくれます。その後はとても簡単。オクトパスカードマークにカードをかざせば、チャージ完了です。
オクトパスカードの使い方
オクトパスカードは、デポジットが含まれた状態で購入します。つまり100香港ドルは使えるということです。このチャージ料金の使い方は、日本の交通系ICカードと変わりません。バスや電車・地下鉄に乗るときは、改札でオクトパスカードのマークにかざし「ピッ」という音がすれば大丈夫です。
買い物はレジで出すだけ
スーパーやコンビニでも同じ使い方をします。店舗ではオクトパスカードのマークにかざすだけです。使い方も日本のICカードと同じなので、違和感無く使えるでしょう。ただし、露店や小さな個人店などでは使えないことが多いので注意してください。
オクトパスカードが使えるのは?
オクトパスカードは公共交通機関などで使えるカードですが、それ以外にも香港内ではさまざまなところで使用可能です。オクトパスカードが使えるところを知っていれば、キャッシュレスでスムーズな支払いができます。
オクトパスカードが使える交通機関
まず、オクトパスカードが使える交通機関から説明していきましょう。以下がオクトパスカードの使える交通機関です。
- エアポートエクスプレス
- 地下鉄(MTR)
- 香港のバス
- 緑色・赤色のミニバス(赤色は一部)
- 香港トラム
- スターフェリー含むフェリー路線
- ケーブルカー(ピークトラムも可)
- ライトレール
店舗でも使える
SuicaやPasmoと同じように、オクトパスカードは店舗での使用も可能ですし、自動販売機や公衆電話なども使えるので、とても便利です。中でもファーストフードは、ほとんどの店舗で使えますし、エッグタルトや、お土産で人気のベーカリーなどでも使えるのはうれしいポイント。次に、具体的に使える店舗を紹介してきます。
- コンビニ(セブンイレブン、サークルK)
- スーパー(百佳・惠康・華潤萬家・一田百貨・AEON)
- ドラッグストア(Watsons・Mannings・SASA)
- 飲料自動販売機
- ファーストフード店(マクドナルド・スターバックス・美心MX・Cafe De Cora・Fairwood)など
- ベーカリー(奇華餅家、泰昌餅家、東海堂、美心西餅、聖安娜餅屋、山崎麵飽)など
- 一部洋品店
一部タクシーも使用可能
香港のタクシーは基本現金払いで、おつりの小銭はチップとして渡す習慣があります。そのため、オクトパスカードが導入されていなかったのですが、キャッシュレス化に伴い2018年から一部タクシーで使えるようになりました。バスや電車ではカードリーダーに通すやり方ですが、タクシーは運転手のスマホにオクトパスカードをかざして支払う形式です。ただし、香港のタクシーの数%程度しか使えないため、基本は現金払いと思っておいたほうがいいでしょう。
オクトパスカードの払い戻しは可能?
香港旅行リピーター以外だと困りませんが、そうでない限りオクトパスカードに残金があると困ってしまうのではないでしょうか?オクトパスカードには払い戻し制度があるので、心配ありません。払い戻しをするには、カードを返却することが必須条件です。地下鉄や空港の販売カウンターで「リファンド」と言えば払い戻ししてくれます。
払い戻しの条件
オクトパスカードを払い戻すには、いくつかの条件があります。まず、デポジット50香港ドルとチャージ金が残っているということです。また購入して3ヶ月以内の場合、通常のオクトパスカードでは手数料9香港ドルが取られます。返却するオクトパスカードが汚れていたり、破損していたりすると30香港ドル引かれる決まりです。チャージ金が500香港ドル以上ある場合は、デポジットだけその場で返金され、残りは後日に別途払い戻しされます。
香港旅行に行くならオクトパスカード購入を忘れずに!
香港は地下鉄やバスなど交通網が発達していますので、自分で街中を周るには、交通機関の利用が必須です。そんなときに活躍するオクトパスカードは、旅行を快適にしてくれるだけでなく、買い物でも活躍してくれる便利なカード。香港に着いたらまず、オクトパスカードを購入することを忘れないでください。