目次 [表示]
- ドンレミってどんな場所?
- ジャンヌ・ダルクの生まれ育った村
- ロレーヌ地方の小さな村ドンレミ・ラ・ピュセル
- ジャンヌ・ダルクとフランスの歴史をおさらい
- 年表
- 中世:百年戦争でフランス軍を救い国王に貢献
- 近世:フランスの救世主であり聖人であり国を象徴
- 現代:2万もの彫像が国中に存在
- ドンレミ村の観光スポット①:ジャンヌの生家
- ジャンヌの暮らした家の一部
- 王家の紋章入りの暖炉とびら
- ジャンヌ姉妹のすごした部屋
- 博物館
- ドンレミ村の観光スポット②:サン・レミ教会
- ジャンヌが通った教会
- ジャンヌが洗礼を受けた聖水盤
- ドンレミ村の観光スポット③:妖精の木と乙女の泉
- 魔女裁判で争点の1つになったという木
- ジャンヌたちが集ったという泉
- ドンレミ村の観光スポット④:ボワ・シュヌ教会
- ジャンヌに捧げられた教会
- 大きな金色のジャンヌ像
- ドンレミ村への行き方
- パリ~ヌフシャトーへの行き方
- ヌフシャトー~ドンレミへの行き方
- おすすめのフランス旅行プラン①:ジャンヌめぐり
- ジャンヌ聖地めぐりの旅行プラン
- ヴォークルール
- シノンとロシュ
- オルレアン
- ルーアン
- おすすめのフランス旅行プラン②:ロレーヌ地方観光
- ロレーヌ地方観光の旅行プラン
- ナンシー
- メス
- バカラ
- ジャンヌ・ダルク好きならドンレミへ旅行しよう!
ドンレミってどんな場所?
ドンレミは、中世の英雄ジャンヌ・ダルクを好きな世界中のファンにとっての聖地の1つです。観光スポットとしては国内でもマイナーであり、ドンレミに行くツアーはほぼなく、観光は自分のペースで楽しめる個人旅行をおすすめします。
ジャンヌ・ダルクの生まれ育った村
ドンレミはジャンヌ・ダルクの生まれ故郷であり、百年戦争で大活躍する前までの少女時代を過ごした村です。ジャンヌといえば、フランスの救世主のような勇ましい姿をイメージしやすいですが、私たちと同じように一人の庶民だった姿に思いをはせられます。
ロレーヌ地方の小さな村ドンレミ・ラ・ピュセル
ドンレミは、フランスの北東部にあるロレーヌ地方の小さな村で、「ドンレミ」の名は旧称です。ジャンヌの呼び名「ラ・ピュセル・ドルレアン(オルレアンの乙女)」にまねて付けられた「ドンレミ・ラ・ピュセル」が現在まで使われています。
異端(大罪人)として処刑されたジャンヌの名誉が、16世紀に回復されたのを機に、たたえるべく改称しました。
ジャンヌ・ダルクとフランスの歴史をおさらい
年表
年代 | できごと | |
---|---|---|
中世 | 1337 | フランス国王とイングランド国王間で百年戦争がおこる |
1412 | ジャンヌ誕生、カトリックの洗礼を受ける | |
1425 | ジャンヌはじめてのお告げを聞く | |
1426 | 王太子に謁見、オルレアン奪還を進言する | |
仏軍を指揮、オルレアンを英軍から取り返す | ||
シャルル7世の戴冠式を決行する | ||
1430 | 国王と意見対立、進軍先でブルゴーニュ派に捕まる | |
国王は助けを出さず、英軍に拘束される | ||
英軍管理下の魔女裁判にかけられ、火刑に処される | ||
1435 | 国王のもとフランスは再統一される | |
1453 | 英軍を本土から駆逐し、百年戦争が集結する | |
1455 | 遺族による裁判でジャンヌはキリスト教徒と再認される | |
近世 | 19世紀 | ナポレオンがジャンヌをプロパガンダに利用する |
1870 | 普仏戦争に敗北する | |
「われらの英雄ジャンヌを聖人に」運動が起こる | ||
1920 | カトリック教会のなかの聖人に加えられる |
中世:百年戦争でフランス軍を救い国王に貢献
中世の農村に生まれた少女ジャンヌは、フランスの王位をめぐるフランス・イングランド間の百年戦争で、負けが見えていた仏軍を指揮して救出し、国王を定めました。農民の少女が活躍できたのは、カトリックの神や天使のお告げを聞いていたからだと伝わります。
仏軍に貢献したものの、支配層からうとまれ、英軍の捕虜となって宗教裁判で異端(大罪人)とされ、火刑に処されました。
近世:フランスの救世主であり聖人であり国を象徴
近世になると、「国を救った・信心深い・国のために戦う」などの性格が着目され、ジャンヌはフランスを象徴する存在になります。繰り返す革命や戦争で、混乱した世の中をまとめるために、権力者に都合のいい側面をたたえ、自らや民衆に重ねてアピールしたからです。
中世末の16世紀には、異端者ジャンヌの名誉を裁判で回復していますが、崇拝・誇りが生まれたのは近世でした。
現代:2万もの彫像が国中に存在
現代、ジャンヌはフランス人にとっては変わらず国民的な存在であり、国内には彫像が2万もあるといわれます。1920年代には、戦う少女像からフェミニズムの象徴にもなりましたが、現在は愛国主義の印象が強く、右翼の象徴に近いそうです。
本・映画・絵画など多くの作品に取り上げられ、ゲームやアニメにも取り入れられており、人気ぶりがうかがえます。
ドンレミ村の観光スポット①:ジャンヌの生家
ジャンヌの暮らした家の一部
ドンレミ村の観光スポット1つ目は、ジャンヌが幼少期をすごした家で、残った一棟の内部4室を見学できます。ジャンヌの家は農家で村の名士だったと伝わっており、農民としては大きい家に住んでいたようです。入場料は大人4ユーロ(変更の可能性あり)で、生家の隣には、ジャンヌの生涯や功績をつたえる博物館もあります。
住所 | 2 Rue de la Basilique, 88630 Domrémy-la-Pucelle, フランス |
---|---|
公式サイトURL | https://maisonjeannedarc.vosges.fr/default.aspx |
電話番号 | + 33 (3) 29 06 95 86 |
営業時間 | 2~3月,10月1日~12月15日:10:00~13:00・14:00~17:00 4~6月,9月:9:30~13:00・14:00~18:00 7~8月:10:00~18:30 ※最終入場は閉... |
定休日 | 火曜 |
王家の紋章入りの暖炉とびら
生家には、最初の部屋にある暖炉に、ジャンヌが王家の紋章の利用をゆるされたという記録と一致する百合の紋章入りの暖炉扉があります。ジャンヌは、陣頭指揮の功績と、国王の戴冠を進言したことで、貴族に昇格し、王族の紋章の利用をゆるされるという農民にはあり得ないほどの褒美を授かったそうです。
ジャンヌ姉妹のすごした部屋
生家には、兄弟3人・姉妹2人の5人兄弟のうち、ジャンヌ姉妹2人が使ったという部屋もあります。ほかの部屋と同じように家具は一切なくがらんとしており、窓が小さいので部屋の中は薄暗く、石造りらしいひんやりと涼しい空間です。
博物館
生家の真後ろには、ジャンヌの信仰通訳センター(LE CENTRE VISAGES DE JEHANNE)というモダンな建物の博物館があります。2020年にリニューアルし、当時の衣装を再現したものや、短編動画などがあり、中世が好きな人も必見です。
ドンレミって何で聖地なの?どんな観光スポットがある?