目次 [表示]
- カースマルツゥとは
 - カースマルツゥとは「ウジ虫」を使ったチーズ
 - カースマルツゥの味は酸っぱい
 - ギネスブックに認定されている
 - なぜウジ虫をつかうのか
 - ウジ虫がチーズの熟成を助ける
 - 腐ってウジ虫が湧いたチーズがおいしいと発見した
 - カースマルツゥの作り方
 - ①ペコリーノサルドチーズを作る
 - ②チーズバエに卵を産みつかせる
 - ③ウジ虫がチーズを食べて消化・排出する
 - カースマルツゥの食べ方や料理の仕方は?
 - ウジ虫をのぞいて食べる
 - ウジ虫ごと食べる
 - 定番の食べ方は赤ワインとともに楽しむ
 - パンに塗るという食べ方もよくされている
 - なぜカースマルツゥは製造・販売が禁止されている?
 - 衛生面に問題がある
 - 体内に入り込んだウジ虫による危険性がある
 - 重篤なアレルギーを起こす可能性がある
 - カースマルツゥは今も作り続けられている
 - カースマルツゥを食べる方法は?
 - 現地の地元民に分けてもらう
 - 闇市場で入手する
 - カースマルツゥはヤバい
 
なぜウジ虫をつかうのか
カースマルツゥを作る際に「ウジ虫」を使うのは、チーズをよりおいしくしてくれるからです。ウジ虫を使うのと使わないのでは味や見た目に大きな違いがあります。サルデーニャ地方の住民にとっては「最高においしいチーズ」とのことです。
ウジ虫がチーズの熟成を助ける
カースマルツゥは作成段階で無数のウジ虫がチーズを食べ、ウジ虫の体内で酵素を分解します。体内で分解されたチーズがウジ虫から排出され、チーズを食べ、分解、排出……と3ヶ月間ずっと繰り返すことで熟成と脂肪の分解が急速に行われます。
腐ってウジ虫が湧いたチーズがおいしいと発見した
カースマルツゥの誕生のきっかけは、古代サルデーニャ人が、腐らせてウジ虫が湧いてしまったチーズを食べてみたらおいしかったからという説があります。もともとは、意図的にウジ虫をチーズ作りに使ったわけではなく、たまたま発見されたもののようです。
カースマルツゥの作り方
カースマルツゥは、ペコリーノサルドという羊のミルクを原料としたチーズをもとに、3ヶ月ウジ虫を使い熟成させて作るチーズです。カースマルツゥは昔からサルデーニャ地方の羊農家によって、5月から10月の間に作られることが一般的です。
①ペコリーノサルドチーズを作る
はじめにカースマルツゥのもととなるペコリーノサルドチーズを作ります。ペコリーノサルドチーズは新鮮な羊乳に酵素を混ぜたものを海水に浸し、冷蔵庫で熟成させて作ります。
ペコリーノサルドチーズというのは、至って普通のハードタイプの羊乳のチーズで、味はほんのり甘く少し酸味がありますが、クセのないチーズです。「サルド」はサルデーニャ島のことです。
②チーズバエに卵を産みつかせる
カースマルツゥを作るために、チーズバエによってペコリーノサルドチーズに卵を産みつかせます。チーズバエの幼虫であるウジ虫がペコリーノサルドチーズの中で孵化します。ウジ虫の数はどんどん増えていき、最終的にウジ虫の数は何千匹という単位まで増えるのです。
③ウジ虫がチーズを食べて消化・排出する
チーズ内で孵化したウジ虫が、チーズを餌とします。3ヶ月間繰り返すとウジ虫のおかげですさまじい速さで発酵が進みます。
ペコリーノサルドチーズにチーズバエの卵を生みつかせてから3ヶ月後に熟成、脂肪の分解が行われトロトロになったクリーミーなチーズができるという流れです。3ヶ月後のチーズは手でつかめないほど柔らかくなります。













































