ヌタウナギの粘液の成分
ヌタウナギの一番大きな特徴は強力な粘液ですが、粘液のなかには粘膜を保護するムチンという成分が含まれています。ムチンは糖タンパク質の一種であり、ヌタウナギ以外にもさまざまな生物・食品に含まれているのが特徴です。
ムチンという成分が含まれている
ヌタウナギの粘液の主成分はムチンとなっており、ムチンによってぬるぬるとした粘液が大量に分泌されます。ムチンはウナギなどの生物だけではなく、納豆・山芋などの食品にも含まれていることで有名です。ムチンは人間の身体にも含まれており、血糖値の上昇を抑えるなどさまざまな効果があると言われています。
ヌタウナギの粘液の効果・用途
ヌタウナギのムチンを含むぬるぬるとした粘液には、海のなかで敵から身を守る効果があるのが特徴です。一方でヌタウナギの粘液の成分の用途についても世界中で注目されており、将来的には粘液を利用した繊維を作る研究なども進んでいます。
敵から身を守る効果がある
ヌタウナギは深海付近で泳いでいることが多く、自分より体の大きい魚に遭遇することも多いです。ヌタウナギは細長い体で目も退化していますが、敵から襲われた際には強力な粘液を放出し身を守ります。自分よりも大きな魚から狙われた場合には、敵のエラに粘液を放出し窒息させて撃退することも多いです。
粘液を利用し繊維を生産できる可能性も
ヌタウナギのぬるぬるとした強力な粘液のなかには、微量ですが細かい繊維質も含まれているのが特徴です。粘液の用途については年々研究が進んでおり、粘液の繊維質から環境に優しい繊維・衣服などを生産できる可能性があると言われています。